6/27 CoC ノベル風リプレイ①

こんばんは、きりんです。
ぼちぼちリプレイをストーリー仕立てにしたようなやつを書いていこうかなあと思います。

いま1時間ほどリプレイの普通の形で、ラインのログ見ながら描いてたんですけど、
いちいちカギカッコつけるのがクソ面倒くさくて、いやになって全部投げ出しました。はい。
なので粗末なものではありますがだらだらやっていこうかと思います。

クトゥルフ神話TRPGノベル風リプレイ、
シナリオは自作シナリオ「六角館」です。

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【六角館】

夏だけど、早朝は肌寒かった。明るくなり始めたばかりの竹芝埠頭には、僕を含めて6人の男性がいる。皆結構な大荷物を抱えているが、それも仕方ない。僕たちはこれから5日間、どこかのリゾート地で生活しなくてはならないのだ。

 


1週間前、当たるわけがないと思っていた高額アルバイトに当選したという連絡が来た。僕はまだ高校生だが、父親埋蔵金探索家、なんていう職なんだか趣味なんだかわからない事を仕事にし、滅多に家に帰ってこないので、自分で必要な金は自分で稼がなくてはならない。家が確保されているだけまだマシかもしれないが、それでも高校生活をしながら生活できるだけの金をアルバイトで稼ぐことは大変だった。まして、父親は大分前に一度戻ったきり、一向に連絡がない。生きているかどうかも怪しい。
当選したアルバイトは、なんと5日間で100万円ももらえるという。素晴らしい。5日間拘束される事になるが、治験と同じようなものだろう。

 


父は最後に会った時、いつも被っている帽子をしっかりと被り直しながら、

「これからリゾート地になる場所で、正確な位置は一切公にされていないが……。きっとそこにある。埋蔵金を、今度こそ俺は見つけたぞ!」

「行ってきます!」

といって家を飛び出ていった。遠足の日の子供のようだった。学校帰りだった僕は玄関先でぽかんとしてしまった。まさか、とは思ったが、父が最後に行こうとしていた場所かもしれないと思った。100万円という額に有頂天になっていたが、少しだけ気が引き締まった。

 


そんな一致があるわけもないが、もしかしたらと思うと、まだ出発まで1週間もあるのに準備を始めてしまった。念のため、父が残していった護身用の拳銃を、しっかり手入れしてカバンに詰めた。僕はハワイで父に拳銃の打ち方を習った事がある。フェイクのためにエアガンも持っていく。やっぱり銃は分解して入れておくことにした。エアガンを持って行くことに意味はないと思うが、心が弾んでしまう。まるで冒険に行くみたいだ。「期待と不安に胸を膨らませ」なんて言葉はこんな時に使うんだろう。父の作ったオリジナルの暗号文、僕はまだ読めるだろうか……。

 


そして今、集合場所である竹芝埠頭に立っている。だんだんと日が昇ってきた。日差しが強い。濁っているはずの東京湾まで綺麗に見える。
集まった人は皆僕より年上だった。白髪のお兄さん、金髪で青い目をした外国人。ラジオか何かを聞いているゴツいおじさんと、クーラーボックスを担いだきっちりしたおじさん。サラサラの黒髪をひとつにまとめた背の高いお兄さん。皆が無言で立っていた。

 


少し経つと、白い綺麗なクルーザーが埠頭にやってきて、中から黒いスーツにサングラスをかけた男が2人降りてきた。僕たちはぞろぞろとクルーザーに向かう。軽いボディチェックと荷物の検査をされているようだ。少し緊張する。
黒いスーツの男は僕の荷物を見るとむっと顔をしかめた。「これは?」と拳銃を指で指して言う。「エアガンです。」と答えた。正直恥ずかしかった。黒いスーツの男にも笑われてしまった。
僕は3番目に船に乗り込んだ。

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続きます。
ハワイで父親、便利ですね〜。なんでも教われますね。
ヘリの操縦からモーターボートの操縦まで。ハワイってやっぱすごいわ。

一応念のため書いておきますと、これはクトゥルフ神話TRPGというゲームのノベル風リプレイです。PLがキャラになりきって動いているので、一貫性のない行動ももしかしたら見られるかもしれませんが、そういうもんなのです。ドラクエだって勇者がツボ割ったりするでしょう?それと同じです。

では、そんなかんじで。きりんでした。それでは。